■体を整える ~ツキを呼ぶカラダづかい~ -講談社-
自然の循環と同調する様に体も心も循環させることが、生物としての人の本来の在り方
また年を撮って生命力が衰えてくると、
上へ向かおうとする力は失われていく。
そのためにカラダは下へ下へと下がってくる。
膝が痛くなったり、腰痛になるのも、
すべてカラダが下に下がって負荷が膝や腰に強くかかるからだ。
その意味でも、縦の動きをふだんからよくしている人は、
年をとっても身体全体が下へ下がるスピードが遅くなるのである。
by. 桜井章一氏
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人間は柔らかく生まれて、硬くなって死んでいく。
カラダが硬くなると思考も硬くなる。
カラダは柔らかいほどいい。
カラダが柔らかいと血液やリンパ液といった体内を循環しているさまざまなものが滞りなくスムーズに流れる。
だが、硬くなると、
そうしたものがあちこちで詰まってきて、
病気になるのである。
by. 桜井章一氏
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精神の病も同じく、
心の循環の悪さからきている。
オタクやマニアという生き方は心の病を起こす元になるものだが、
何かに囚われすぎると心の循環はたちどころに滞ってしまう。
たとえばウツ病は、
頭が何かに囚われすぎて心の循環が悪くなり、
精神の視界が極端に狭くなっている状態にほかならない。
by. 桜井章一氏
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自然界は壮大な循環システムでできている。
水、土、空気、風、太陽の光、そして生物の連鎖……、
すべてが循環という流れの中で繋がっている。
いうまでもなく人もその中の一つである。
その循環と同調するようにカラダも心も循環させることが、
生物としての人の本来の在り方である。
by. 桜井章一氏
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人はふだんカラダのあちらこちらを動かしているようで、
ほぼ決まったところしか動かしていない。
われわれが日常の中で習慣的に使っているのはカラダのごく一部分でしかないことをそれ(筋肉痛)は物語っている。
こちらが思っている以上に限られたところしか使っていないのだ。
by. 桜井章一氏
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年齢を重ねるほど、
カラダは使われない部分が多くなる。
そして使われない部分というのは、
使われないために当然硬くなってくる。
硬くなれば、
体内の流れが詰まって悪くなる。
そこからカラダの不調も生じてくるわけだ。
by. 桜井章一氏
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ところで、カラダの不調というのはその人の弱いところに出てくるものだ。
表面上のカラダの具合が悪いところが、
そのまま悪い場所とは限らない。
不調が現れる箇所と原因となる箇所は違うのである。
だから、頭痛や膝痛を治そうと思ったとき、
痛みのある箇所だけをいじってもダメだ。
流れが詰まっているなと感じられるところに手を当てたり、
カラダをあちこちを動かしてもらって全体のバランスを整えたりするのである。
by. 桜井章一氏
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「ふつうの生活の中だけで必要な筋肉や体力はつく」と悟り、
ジョギングはまったくやめてしまったという。
アスファルトの上をジョギングするのは、
どんなに機能の優れたシューズを履いていても膝にかなり無理な負担がかかる。
歳を取ってから膝痛に悩みたくないのなら、
まずしないほうがいいと思う。
by. 桜井章一氏
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お客さんの頭をいじっていて、
凝っているなと感じたときは頭のマッサージをして柔らかくほぐすという。
そうしないとカットを上手にしても、
髪が生き生きとしてこないのだそうだ。
頭が凝っている人は悲しい気持ち、
辛い気持ちを抱えていることが多いらしい。
by. 桜井章一氏
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紙を美しくするには、
まずそのような感情をほぐすことからするというわけである。
心の状態は如実にカラダに表れる。
これもまた感覚のみがキャッチできる心身一如の世界である。
by. 桜井章一氏
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姿勢が悪い人というのはカラダが閉じており、
反対に姿勢がいい人はカラダが開いている。
心が閉じると心の病になるように、
カラダもまた開いていないといけない。
by. 桜井章一氏
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寝ている状態から身を起こすとき、
カラダが重くて思うように動かないときがある。
そんなとき、私は意識を先に飛ばして起き上がる。
どういうことかというと、起き上がる前に、
自分が身を起こす姿を瞬間イメージするのである。
すると、そのイメージに引っ張られるように実際の動きが滑らかになる。
by. 桜井章一氏
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これは他のことにも応用がきく。
たとえば、重いものを持ち上げるときには、
動作に入る瞬間に重いものを持ち上げる自分をイメージする。
あるいは急な坂道をえんえんと歩くときに、
現実に一歩踏み出す足より一瞬だけ早くイメージの中で足を前に出す。
そうすると、重たいものが軽く持ち上がり、
坂道を歩く足取りが軽くなるのである。
by. 桜井章一氏
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つまり、「起こそう」「持とう」「登ろう」という目的意識を持つと、
カラダが硬くなり、不自然なぎこちない動きになる。
だが動作する一瞬先に意識を飛ばすと、
目的意識からカラダが解放され、
流れるような滑らかな動きが可能になるのである。
by. 桜井章一氏
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