大自然に学び、大自然に力を授かるということ。人間が相手であればどんな動きでも予測できる。けれども、自然の中にあるものの動きは予測がつかない

■「勝負強い人間」になる52ヶ条 -三笠書房-

大自然に学び、大自然に力を授かるということ。人間が相手であればどんな動きでも予測できる。けれども、自然の中にあるものの動きは予測がつかない

大自然に学び、
大自然に力を授かるということ。

それがヒクソンの強さの源泉だった。

ヒクソンは海や山、
自然の中で自分を高める修行をする。

動物や海の波の動きを、
自分の動きに取り入れたトレーニングを重ねる。


by. 桜井章一氏

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「人間が相手であればどんな動きでも予測できる。
けれども、自然の中にあるものの動きは予測がつかない」
ヒクソンはそう言う。

常に大自然を相手にトレーニングを重ねている彼にとって、
人間は小さな存在でしかない。

日本のような花だらけの国ではないところからきている選手たちは強い。

彼らは実と葉の中で生きている。


by. 桜井章一氏

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日本と比べれば貧しいが、
はっきりとした生活観があり、
そこで育んだ命はひとつひとつが生き生きとしている。

道場を主宰して多くの若者たちと接するようになると、
そういう言葉がなければコミュニケーションも円滑にいかないし、
何かを教えることもできない。

そういう出会いがあったから、
彼らの存在があったから、
私は自分の考えや言葉を再構築することができたのだ。

そして、
彼らを少しでも強い人間にしてあげたい、
彼らを少しでも多く楽しませてあげたい。


by. 桜井章一氏

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同時に、
勝負の世界から身を引いた私が常に自分を律していられるのは、
彼らの存在があるからでもある。

私から何かを学ぼうとしている若者たちがたくさんいる以上、
私自身が強い人間であらねばならない。

言葉だけでなく、
私自身がそれを実践して生きている姿を彼らが見ればこそ、
彼らも何かを学んでいくのである。

待っていてくれた彼らを相手にそんなことは言っていられないし、
それを言い訳にいいかげんな麻雀を打つわけにはいかない。


by. 桜井章一氏

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すると、何重苦も背負って最悪に近い体調の中で、
20連勝、30連勝……、いくらやっても勝ってしまう。

これは、障害が多ければ多いほど、
一生懸命にやろうとするから、
余計に勝ってしまうということなのだ。

目は見えなくても、
苦痛が多くても、
いや、それだからこそ余計にさえている状態なのである。

こういう私の状態を目の当たりにすると、
道場の子たちは「自然界に力をもらう」とか
「不調こそ本当の自分なり」という日頃の私の言葉を実感することになるわけだ。


by. 桜井章一氏

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■努力しない生き方 -集英社- 私は、現代人の生き方を足し算的な生き方だと思っている。 足して、足して、どんどん足し続け...

なぜ人々は迷っているのか。
なぜみんな「強くなるにはこうすればいい」
「いい結果を生む勝負はこうすればいい」
という鉄則と反対のことばかりするのか。

それに気づいてほしいのだ。

そして、その答えも実践方法も、
実はこの本の中に書いてきたように、
身近なところにあるということを知ってほしいと思っている。


by. 桜井章一氏

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■感情を整える ここ一番で負けない心の磨き方 -PHP研究所-

人間から感情が消えた……!?
消えた感情の代わりに現れたものは何かというと、
人工的なつくりものの感情である。

いまの人は不安や寂しさ、
怒りといった感情に悩んでいるケースが非常に多いが、
それは感情が人工化してきていることと、
けっして無関係ではないのだ。

感情の流れが滞り、
感情の整理がちゃんとできなくなるからだ。

そのために、ちょっとした不安や寂しさ、
怒りといった感情が必要以上に増幅され、
尾を引いたりするのである。


by. 桜井章一氏

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だとすれば、
そのようなマイナスの感情を減らすには、
人工化した感情を素の天然の感情に戻していくことが大きな鍵となるはずだ。

人工的な感情は「勘定」に似ていると思う。

つまり、損か得かだ。

損か得かで動くには、
素の天然の感情を出すわけにはいかない。


by. 桜井章一氏

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■努力しない生き方 -集英社- 自由を求めるとますます苦境に陥ることもありうる。 自由になりたいという衝動は、 さまざ...

代わりに人工的な感情をつくって出したほうがスムースに行動できる。

いまの人が損か得かといった勘定ばかりするようになったのは、
いうまでもなく効率主義や合理主義を軸とした経済的な価値観が、
この社会で何よりも優先されているからである。

つまり、
人工的な感情を素の天然の感情に戻す一つの方法は、
損か得かといった経済的な価値観から離れたところで、
ものごとを考え、
行動する機会を増やすことである。

たとえば、
損か得かでなく、
気持ちがいいかよくないか、
楽しいか楽しくないか、
好きか嫌いか、
そんな感情をもっと優先させながら行動していけばいいと思う。


by. 桜井章一氏

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お金とモノを豊かにする生活ではなく、
感情を豊かにする。

豊かな感情は生活や人生そのものを豊かにし、
あなたの可能性を大きく広げていくだろう。

しかし、”勘定生活”から”感情生活”へと舵を切れば、
人生は損得ということを超えて、
間違いなく楽しくて気持ちいいものになっていくはずである。

それは気持ちの持ち方を少し調整するだけで、
今日からすぐ始めることが可能なのである。


by. 桜井章一氏

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“人工の感情”は心にトラブルを起こし、
“天然の感情”は心を健やかにする。

ほとんどの人にとっては、
理性や知性は感情より重要なものなのであろうが、
私はそれとは反対に、
感情こそ理性や知性より数段も重要だと思う。

それは、理性や知性よりも、
感情のほうが「自然」に近いところにあるものだからだ。

自然界の生き物には理性や知性といったものはない。


by. 桜井章一氏

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■努力しない生き方 -集英社- よいことというのは、そればかりやっていると、 心の中に元からある悪いものをどんどん抑えつける...

正確にいえば、
彼らなりの理性や知性というものはあるかもしれないが、
少なくとも人間のそれとはまったく次元の違うものだ。

環境問題、戦争、食糧問題、ストレス社会、うつ病、経済問題……
人類が抱えるさまざまな問題のほとんどは、
自然から離れすぎてしまったことから起きている。

できることなら、
人はもう少し自然のほうへ戻るべきではないか。

物理的にそれが不可能なら、
せめて閉ざされた本能の目を開かせ、
自然の感性を呼び覚ますことが大事ではないか。


by. 桜井章一氏

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感情は本来、
本能という自然に近いものから出てくるものである。

人工的な感情には個性がないのだ。

素直な生の感情というのは、
人の心をとらえて離さない強い力をもっているものなのである。

感情は川のように流せ。


by. 桜井章一氏

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生の感情を殺しすぎると、
その反動は必ず大きくなるものだ。

効率主義や功利主義の風潮が強くなればなるほど、
人間関係も表面的な付き合いばかりになっていく。

今日、多くの人が不安や怒り、
寂しさといった感情に悩んでいるのも、
結局、このように人工的な感情を全面に出しすぎて、
天然の素の感情を自分のなかで殺してしまっているからなのである。

つまり、マイナスの感情を減らそうと思えば、
人工的な感情を素の感情に戻していけばいいのである。


by. 桜井章一氏

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