■「頑張らない」から上手くいく -講談社-
私はいいもの、悪いもの、すべてをひっくるめて「楽しさ」というものを幼い頃から求めてきたので、トラブルでさえも楽しめるようになりました
トラブルを解決してくれる人というのは信用できるし、
当てになる存在です。
トラブルを解決する力というのは、
「学問ができる」「仕事ができる」
といった能力とは別の力です。
一対一のトラブルなら少なくともふたつの見方をしなければなりませんし、
トラブルに関わる人数が増えればそれだけいろんな見方をする必要がでてくるのです。
いろんな意見、見方をまとめ、
それをより「シンプルにする」
力も必要となってきます。
by. 桜井章一氏
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とかく現代は物事を「複雑にする」
傾向がありますから、
トラブルを解決するには複雑に絡み合った紐を解きほぐし、
シンプルにつなぎ直す力がなければならないのです。
トラブル処理能力は現場でこそ磨かれていきます。
それがさまざまな壁を突破していく力になる。
トラブルの場数を踏めば踏むほど、
その人のトラブルに対処する力は高まっていきます。
by. 桜井章一氏
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私は何かトラブルを見かけると、
「何、何?」とすぐに首を突っ込みたくなるタイプの人間です。
トラブルの現場が楽しくてしようがない。
しかし私はいいもの、悪いもの、
すべてをひっくるめて「楽しさ」というものを幼い頃から求めてきたので、
トラブルでさえも楽しめるようになりました。
ほんのちょっとの素直さと勇気があれば、
トラブルは誰でも肯定的に受け止められるようになるのです。
by. 桜井章一氏
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現場には、トラブル処理能力を磨く材料がふんだんにあるのです。
世の中全体から現場感覚が薄れてきているために、
子どもたち自身のトラブル処理能力も時代を経るごとに落ちていっているような気がしてなりません。
このように現場を蔑ろにするような風潮では、
トラブル処理能力に長けた人が減るのも当然の帰結といえるでしょう。
トラブルを解決すると、
私はそこに得も言われぬ快感、
喜びを感じます。
by. 桜井章一氏
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自分の中で何かが活性化するのを強く感じます。
仕事で成果を上げたりすることより、
もっと強い達成感が得られるのです。
トラブルを処理する際、
多角的に物事を捉える必要性は先述した通りですが、
多角的に物事を認識するには、
そのトラブルはどのくらいの規模なのかという
「トラブルの大きさ」を測る必要があります。
全体を俯瞰して眺めることが大切です。
by. 桜井章一氏
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「いまは10だけれど、これは時間が経てば徐々に減っていくな」
と感じれば、
慌てて対処する必要もありませんし、
事を荒立てずに済ませることもできるでしょう。
その子にとって怒りが20、30になってしまうのには生い立ちや環境も深く影響しているからです。
「なぜ10の怒りを20に感じてしまうのか?」
そこに意識を置けば、
問題解決の糸口は見えてくるはずです。
by. 桜井章一氏
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社会に染まってしまった大人たちの色はそれほどカラフルではありませんが、
社会に染まっていない子どもたちの色合いは実に多彩です。
それだけに、子どもの感じ方というのも幅が広く、
同じ出来事があっても受けとり方は一人ひとりまったく違います。
人間は生きていれば誰でも必ずミスをします。
ひとつのミスを大げさに捉えてしまう子は、
ひとつのものや考えに囚われてしまっている場合が多いのです。
by. 桜井章一氏
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頑張り屋さんの子どもほど囚われの度合いも深くなっていきます。
そういった子どもたちは囚われることが愛であり、
または一生懸命なのだと思っています。
思考の幅が狭く、
選択肢が非常に少ないため、
ちょっとしたことで対応が利かなくなり、
大騒ぎしてしまうのです。
ひとつのミスによって落ち込んだり、
大騒ぎしている子どもがいたら、
まずは「そんなミスはどうってことないんだよ」
ということをいろんな方法で教えてあげることです。
by. 桜井章一氏
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それさえ分かれば心に余裕が生まれ、
その余裕はその子どもの可能性をさらに引きだすことにつながります。
でも本来大切なのは開き直りではなく、
気持ちを変換させるということ。
ただの開き直りは、
言ってみればすでに心が折れている状態なのです。
場所をポンと移すだけで、
物事の方向性は違ってきます。
by. 桜井章一氏
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自分のいる場所をちょっと移動するだけで、
言い換えれば変換させるだけでその人を取り巻く状況というものは変わってくるのです。
フットワークを軽くして、
真っ直ぐだけでなく、
ちょっと脇に逸れたりもしてみる。
木も幹自体は真っ直ぐにしっかり伸びていますが、
枝はあっちこっちに伸びていきます。
木々の枝のように、
気持ちの部分でも枝葉を伸ばし、
変換させていく必要があるのです。
by. 桜井章一氏
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そういう(非行に走ってしまった)子には、
直接正そうとするのではなく、
ちょっと話を変えてから徐々に核心に触れていく。
変化というものがなく、
ただ開き直るだけでは、
隙だらけになり、
相手につけ込まれる機会を増やすだけで何もいいことはありません。
いいものだけが入ってくるのならいいですが、
開き直る状態というのは悪い状況の時ですから、
そんな時に開き直ったら悪いものばかりが自分の中にどんどん入ってくることになってしまいます。
悪い状況の時こそ、
開き直るのではなく、
気持ちを変換し、
悪いものはあまり入れないようにしながら、
その状況に対処していかなければならないのです。
by. 桜井章一氏
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大切なのは、
開き直ってやけっぱちになる前にこそ気持ちを上手く切り替え、
新しいものを発見することなのです。
私から見ると強い外圧があるわけではなく、
自分から勝手に折れてしまっている子どもが多いように感じます。
要するにちょっと傷ついただけで心が折れてしまう。
これは現代社会の豊かさが原因のひとつのような気がします。
by. 桜井章一氏
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自分をあまりに大切にしすぎると、
「私は被害者だ」という被害者意識が起こってくるのです。
本当は大したことのない問題なのに、
ちょっとした不都合や失敗を大げさに捉えて心が折れてしまう。
これはすべて自分の弱さが心を折っているだけであって、
折るも折らないも自分の心の持ちよう次第なのです。
子育てに対する不安というのは、
どんな親でも抱えているものです。
by. 桜井章一氏
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しかし、その不安が大きすぎると、
その不安は子どもにも伝播します。
親たちがどんどん不安になっていくから、
子どもたちの心も弱くなっていくのです。
不安が増大していくとそれはやがて狂気となります。
心の平衡感覚を失い、
歯止めがきかなくなる。
by. 桜井章一氏
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