■「頑張らない」から上手くいく -講談社-
勝負の世界で「勝つ」とか「強い」とか「運がある」というのはどういうことかといえば、変化に強いことである。変化に弱い人というのは固定観念が強い人だ
相手の顔色を読みとろうとするより、
耳で聞くほうがはっきりとわかるのだ。
ふだんから、耳を澄ませる練習をしていれば、
その能力は必ず戻ってくる。
人間には「熱い、寒い」というのを感じるセンサーがあるように、
他のことにも働くセンサーが本来、
備わっている。
だから私は麻雀をしているときでも、
「あ、この麻雀は薄い」とか「これは厚いな」
と感じるセンサーが働く。
by. 桜井章一氏
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場の空気のことである。
この右手のセンサーこそが、
私の麻雀打ちとしての最大の宝物だといっていいだろう。
だから、私は右手で重いものを持つようなことは絶対にしない。
人間には、そういう大事なセンサーがいくつもあるのだから、
それを働かせれば勝負においては強力な武器となる。
by. 桜井章一氏
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私の察知能力は特殊でも何でもなくて、
すべて本来、人間が持っていた能力なのだ。
私はそれを失わないようにするために、
自然の中に出ていったり、
子どものように素直な心を持つようにしたりしている。
それを心がけた結果がこうなっているだけで、
それは誰にだってできるはずなのだ。
耳を澄ませて見えないものを見るために、
私は耳を大切にしている。
by. 桜井章一氏
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基本的に私は音楽を聞かない。
心をなごませるようなきれいな音を聞きたくなったら、
波の音を聞きに行くし、
小川のせせらぎを聞きに行く。
鳥のさえずりを聞き、
木々の揺れる音を聞く。
私はそうやって、
勝負の武器となる耳を守り、
耳に栄養を与えているのだ。
by. 桜井章一氏
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こうして、考えすぎ、
悩んでばかりいるうちに、
みんな自信をなくし、
方向性を失い、
病人のようになってしまった。
勝負の世界にいた私の経験から言えば、
それは「感ずるままに生きる」人間である。
そういう人間の人間力がいちばん強い。
勝負というものは、
常に変化している。
by. 桜井章一氏
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勝負の世界で「勝つ」とか「強い」とか「運がある」というのはどういうことかといえば、
変化に強いことである。
変化に対し「柔軟性」を持ち、
「臨機応変」な対応ができるということである。
麻雀も他の勝負事も、
勝負は「時・変化・相互作用」という3つの要素で成り立っている。
この3つのを適切に上手くかみあわせた者が運をつかみ、
勝負に勝つ。
by. 桜井章一氏
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それは変化に弱いからだ。
変化に対応できていないからだ。
景気などというものは、
勝負と同じで常に変化するものだ。
そうやって景気がよくなったり悪くなったりというのは「変化」なのであって、
それを見て、
いちいち「いやぁ、悪い」とか「いいぞ、いいぞ」などと言っても仕方がない。
「変化して当然だ」と、
常日頃から思っていれば、
それに動じることもないはずだ。
by. 桜井章一氏
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変化に弱い人というのは固定観念が強い人だ。
知識や情報をもとにした自分の方程式にこだわって、
それが固定観念となっている。
それに縛られているから、
状況が変化するとついていけなくなってしまう。
それに対し、
「感ずる」ことを大切にしている人間は変化に強い。
by. 桜井章一氏
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何がどう変わったのか。
何がどう変わっていくのか。
変化がわかるというのは、
時と流れの変化がわかるということだ。
その流れの中で自分はどうするかという判断ができる。
だから「感ずる」人間は強いのだ。
by. 桜井章一氏
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本当の「ゆっくり」というのは、
スピードを出してスピードが消えた状態のことだ。
スピードを出して、
そのスピードが見えているうちはまだダメだ。
本当のスピードとは、
見えないものなのだ。
光というのは、
まるで止まっているか、
ゆっくりしているように見える。
by. 桜井章一氏
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これが本当のスピードだ。
悪いのはスピードなのではなく、
目に見えるスピードなのだ。
わけても、焦ったり気短にプロセスを大事にしないスピードはよくない。
スピードは一瞬一瞬のもの。
これは、きわめて大切なことだ。
by. 桜井章一氏
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瞬間に間に合う勝負をしようとすると、
考えを捨てることができるからだ。
瞬間で判断しようとすると、
考えるのではなく、
「感ずる」ことで判断できる身体。
人間、考えれば考えるほど迷うし、
慎重になるし、弱気になる。
また、考えれば考えるほど
「よくない考え」も生まれ、
不誠実にもなる。
by. 桜井章一氏
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子どもであろうが大人であろうが、
今、目の前で起きていることに対し、
感じたまま素直に行動したほうが、
考えて考えて行動するよりも、
よっぽどいい結果になることがどれだけ多いことか。
自分の流れがシンプルかつスピーディーであれば、
感性は働きやすい。
ものごとを複雑にして考える要素が多くなると感性が働きにくくなってしまうのだ。
イチローマニュアルの行動は常に円の感覚で「循環」している。
by. 桜井章一氏
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こうした動作が途切れることなく常に循環しているから、
イチローは状況や野球の流れに対応する能力が高い。
変化球に強いというのも、
いわば必然なのである。
「振り子打法」と呼ばれたイチローの打撃フォームも、
いってみれば円の循環だ。
ところが、イチローは、
静止するのではなく、
自らもボールに向かって動いていって、
体の流れの中でボールをとらえるという特殊な打ち方を編み出した。
by. 桜井章一氏
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