麻雀やっても、弱い立場になった時はそれ(人のせい)がふっと出てきますから、逆にそういうふうにさせちゃえば勝てる

■雀鬼と陽明 ~桜井章一に学ぶ心の鍛え方~ -三五館-

麻雀やっても、弱い立場になった時はそれ(人のせい)がふっと出てきますから、逆にそういうふうにさせちゃえば勝てる

「麻雀というのはね、
強くなればなるほど、
技術を超えて運の要素が入ってくる。

運には天から授かる<天運>と、
自分が踏ん張って、
頑張って作りだす<地運>があります。

<地運>が自力ってことにもなる。

ある人間が生まれた環境は<天運>でしょう。

でも成人すればいろんなことを環境のせいにはできない。

もう自分で、
<地運>で歩んでいかなくてはならないわけです。

それが自分の生きざまなんですね。」


by. 桜井章一氏

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「うまくいかないことがある。

それは誰々のせいだとか、
機械のせいだとか、
体調のせいだとか思うときには、
自分に悪い要因があるんです。

麻雀やってもそうですよ。

弱い人はおまえがポンしたからこれが通らなかったとかいう。

自分に責任があるとは思わないんですね。

自分に責任があるという人は、
相手を許す気持ちも出てきますし、
何かあっても自分自身、
すぐ立ち直れるんです。

人のせいじゃないから、
恨みつらみなんて出てこない」


by. 桜井章一氏

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「雀鬼会の教えでは、
良いことが起きたときは、
外因にして感謝し、
悪いことが起きたときには内因にして反省しろといっています。

そうすると人のせいにするということがなくなってきます。

弱者はたいてい言い訳だとか言い逃れだとか嘘をつく。

あるいは人のせいにします。

麻雀やっても、
弱い立場になった時はそれがふっと出てきますから、
逆にそういうふうにさせちゃえば勝てる」


by. 桜井章一氏

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「失敗も敗北も人とのせいにしないで、
謙虚に、己の力不足とし、
自分で自分のけつをふける者こそが、
強者なのです」

「気づくということは感性です。

私の石ころの話ではないですが、
気づいたらやるという習性がある。

気づくとはチェックになる。

君らは一つのことをやると他に気が回らない。」


by. 桜井章一氏

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「上の者がやっていることに気づく、
下の者がやっていることに気づく、
お客様の動きや気持ちに気づく。

それが自分のことではなく、
回りに気づくと気づかいになる。

人間関係をスムーズにするには気づかいが大切である。

ほったらかしが、なぜ起きるか、
それは無責任から起きる。

責任感の強い人はほったらかしができない。」


by. 桜井章一氏

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■ 図解 雀鬼流「運に選ばれる」法則76 ―運とツキに好かれる人になる -宝島社- 覚悟を決めたら後は前進あるのみ。「感じる力」は情報...

「気づかないということ、
イコールほったらかしである。

自分のやることだけではなく、
人のやることに関してもほったらかしはいけない。

麻雀の場合も人のやることをほったらかしにしないでチェックすることが大事だ。

そうすれば起こる前に気がつくから、
いくつもの不動心の芽が出てくる」


by. 桜井章一氏

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桜井は、ローズ、サイの目の出し方などを徹底的に教えながら、
とくに冷静であることの大切さを厳しく注意した。

大物手が入って来ようが、
逆に手牌が悪くなろうが、
決して冷静さを失って騒いではいけない、
心を揺らせてはいけないのである。

「揺れない心というのを、
我々が志しているんですけれどもね、
何があっても揺れないという……。

振り込んでも和了っても、
あるいは辛くても、
喜びがあっても、
いわゆる喜びも悲しみも一致するというね、
苦しさもすべて別々のものではなくて一致する、
という考え方を持ってやっておるんです」


by. 桜井章一氏

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「一つ、雀鬼会ノートに参加すること」
「一つ、麻雀以外の呼びかけに参加すること」
「一つ、グループ化で問題を解決しないこと」
「一つ、礼儀を正し時間厳守と闘うこと」
「一つ、言われたことは実行すること」
「一つ、勉強会に参加すること」
「一つ、雀鬼会だけの参加者は波門とする」


by. 桜井章一氏

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■ 図解 雀鬼流「運に選ばれる」法則76 ―運とツキに好かれる人になる -宝島社- 生きるための真の戦い、それは己の中にある。自分の中...

桜井は、ボンボン(若だんな)を演じ、
よくしゃべりながらも、
料理には手をつけずに、
痩せた男の観察に徹した。

「やるべきことが、先に決まっている。

いいことだけ好きなことだけをやろうと考えるんじゃなく、
人間としてするべきことを好きになることです。

好きなことをやるんじゃあ、
絶対に幸せだとか平和とか愛だとか分かるわけないですよ。」


by. 桜井章一氏

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「今の恋愛観などみなそうです。

恋愛してるなんていってますが、
とんでもない、
私から見たら、
好きなことをやろうとしてるんじゃないか。

選ばないで、
人間としてやるべきことを好きにならなければいけないわけです。

そうすると、苦しいこと、
困難なことも人間としてやるべきことかもしれないんです。

それを好きになればいいんです。」


by. 桜井章一氏

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「血が出るような困難が好きであれば、
ラッキーというわけです。

結果、(ボウリング)スコアは二〇〇アップなんですね。

コンディションのよいときよりも良い点数が出せたんです。

たいていの人は、
それを嫌っているわけです。

やるべきことが全部終わるまで、
他のことはないんです。

だから、寝ることとかも考える必要がなくなるんです。」


by. 桜井章一氏

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■ 図解 雀鬼流「運に選ばれる」法則76 ―運とツキに好かれる人になる -宝島社- 現代社会の悪運というものは、極端な効率主義や合理主...

「辛抱していることが、
勝ちにつながるから、
修行したことが後で生きるとかそんなことではないんです。

格好つけてるんでも、
開き直っているんでもないんです。

いわゆる感覚が勘が冴えてくる状態になるんですね。

勝負の場合、特に、冴える、
目覚める状態でなければならない。

これが、常識、
知識のレベルを超えたところなわけですよ。

普段一二〇しか出ないのに、
怪我したら九〇しか出ないのが常識でしょ、
というのは、
みんな人間の言い訳の部分です。

いわゆる知識とか常識とかいうのは、
人間の甘えの部分、
言い訳の部分なのです」


by. 桜井章一氏

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「常識などというものは、
権力側が作ったものだと思えばまちがいないんだ。

彼らがやりやすいように作ってるものなんだ。

権力者って、
数を追求した人なんですよ。

沢山の人に自分を売り込むというね。

だから常識にごまかされないためにも、
見きわめること、
見きわめる眼が大切なんです」


by. 桜井章一氏

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「麻雀は無です。
その無から有を生みたい」

「その勝負の日が、
何月の何日と決まっているわけですよ。

寝られない状態というのはそれなんですよ。

命を賭けているわけですよ。

眠れるわけないじゃないですか。

そういう気持ちで、
命を賭けて麻雀を打ってきたんですよ。

だから、自然に眠れない、
食べれない状態になったんですよ」


by. 桜井章一氏

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一回戦が始まって間もない頃、
総一の母親が寿司とお茶を持ってきたのには驚かされた。

憎くて仕方がないはずの母親が、
愛想のいいそぶりを見せたら、
勘ぐられるに決まってる。

しかし、そこまでは深読みはしなかったらしい。

桜井への愛想と受け取ったのである。


by. 桜井章一氏

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この彼等の対応ぶりで、
桜井は見切った。

<何だかんだいっても、
しょせんサラリーマンのプロでしかないのだ>

御礼の手厚いもてなしを受けているうちに、
わずらわしさを感じた桜井は、
明け方の空気を吸いに表へ出た。

そのまま畑の中の道を歩き出した。
ただひたすら歩きたかったのである。


by. 桜井章一氏

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東京へ向かって、
線路の上を歩きつづけた。

列車が通ると、
脇へどいて始発列車が通り過ぎるのを待ったが、
その列車が糞尿を撒き散らして走り去った。

(蒸気機関車の時代である。
この頃は、列車内のトイレでお客様が出した汚物は、
すべて走行中に社外の線路上に撒き散らされた)

桜井は、その黄色い汚物でズボンを汚されながら、
歩きつづけた。

家に着くまでの五~六時間を、
ただ歩きつづけた。


by. 桜井章一氏

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