■瞬間力 ～逆境を乗り切る方法～ -竹書房-
麻雀が悪いんじゃない、打つ人間の心が悪いんだよ
虚像をでっちあげる方がずっと楽だよな。
実像本物じゃないといけないわけだから。
実像を目指すというのは、
厳しい道だよ。
そういう虚像志向が、
今の日本人の特質になってしまってるんじゃないか。
by. 桜井章一氏
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オレは競争の論理というものを否定的に見てきた。
競争をやりすぎちゃったってことなんじゃないか。
世の中が競争の論理を正としすぎちゃった。
適度な競争なら、
たとえ厳しくたって悪いものではないんだよ。
お互い切磋琢磨してのびていくとか、助け合うとか、
人間は競争を通じていろんなことを覚えることもできるんだ。
by. 桜井章一氏
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今の世の中、競争がいつしか争いごとになってしまっているんだ。
だから家庭内の争いごとが多くなる、
学校内の争いごとが多くなる。
会社間の争いごとがあって、
人間間の争いごとがあって、
国家の間では戦争が起きてしまう。
by. 桜井章一氏
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争い続ければ結局みんな破滅してしまうんだよ。
そのことにみんな気づいてないんじゃないか。
なぜ競争して悪い、
なぜ勝ち負けにこだわって悪いんだってね。
by. 桜井章一氏
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争いごとに変化してしまった競争の果てには、
人の命を奪うことまでアリになってしまうんだよ。
競争をやることで人間的に強くなるとか立派になるとか、
そういうことであればいいんだけど、
競争することで弱者を殺していくという発想にしかないってない。
by. 桜井章一氏
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麻雀というのは打つ人間がハッキリとその場に出てくるものだからね。
上の方から弱者を食っていくという大人の発想が、
小中学生とか、
そんな下の子どもにまでいってしまったのが今の社会なんだろうね。
by. 桜井章一氏
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自分が責任を感じている事柄について、
弁解がましくことを言うつもりはまったくないが、
まず善悪というのは同時に存在する、
ものの裏表のようなものだ。
ものごとの仕組みや本質というものをかんがえてみればよくわかるでしょう。
いいだけの世界や悪いだけの世界はないんだよ。
by. 桜井章一氏
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いいことと悪いことは、
政治の世界にもあるだろう、
経済界にもね。
学校教育の中にもあるだろうし会社にもある。
それどころか、自分の心の中にもあるよな。
ひとりの人間だって、
いい面と悪い面の両面を持っていっるわけだよ。
そんな自覚は誰にだってあるでしょう。
by. 桜井章一氏
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ところが、
それが肥大しちゃって「病」のレベルになってしまうことがあるんだ。
悪いことの病だけじゃないよ。
いいことの病というものもある。
そうなると、自覚がだんだん消えていってしまうんだね。
それがさらに進んで「狂」になれば、
もっと自分自身がわからなくなる。
いわゆる麻雀狂だとか、
おたくだとかね。
by. 桜井章一氏
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いいこと悪いことというのは、
正しいとされる宗教の中にすらあるだろう。
なにもオウムは悪いけどキリスト教はいいとかいうことではなくて、
世界一信者の多い宗教の中にだって、
いいこと悪いことはあるんだよ。
それが部分化した違う宗教になれば、
もっと悪い部分が大きくなるということはあるよね。
by. 桜井章一氏
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場面場面で自分を使い分けるのは正直じゃないし、
おかしいよ。
麻雀の本質が悪なんてことはない。
牌そのものにはいいも悪いもなく、
ただそこにあるだけだ。
麻雀が悪いんじゃない、
打つ人間の心が悪いんだよ。
by. 桜井章一氏
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人間の心をよく考えると、
よくなりたいという願望と、
ダメになりたいという願望と、
両方もっているものだ。
現代人には楽になりたいという欲望が強くなっている。
頑張るというのだって、
純粋に頑張るのではなく、
後で楽をしたいからその場だけは頑張るということもあるわけだ。
by. 桜井章一氏
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世の中が便利になる、進歩するというのも、
人間がより楽になるためということでしょう。
でも人間はそれで本当に楽になっているんだろうか。
実はまったく逆だとオレは思う。
by. 桜井章一氏
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忙しいくらいならまだいいよ。
いずれ食べ物がなくなったらどうするの。
あるいは自然が破壊されちゃったらどうするの。
文明という大義名分のもとに、
人間は地球自体を汚染させたり狂わせたりしてきて。
だったらそこに住んでる者だって、
狂っていくに決まってるじゃないか。
進歩なんて、
地球にとっては迷惑なだけだよ。
by. 桜井章一氏
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