■男の器 ―――常識に囚われない生き方 -角川oneテーマ21-
目の前にいる相手を変に探ることなどしなくていいのだ。
相手が発しているよいもの、悪いをそのまま
素直に感じることができればそれでいいんだと思う。
by. 桜井章一氏
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不透明な時代というのは、人の遠近感を狂わす。
太古の人類は遠くでもなく、かといって近くでもなく、
その中間あたりに視線をきっとフォーカスしていたのだと思う。
by. 桜井章一氏
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そういう視線の振り方をしていれば、
近いところも遠いところも自然と視界に入ってくる。
現代人と違って視界を遮るようなものはほとんど何もない。
全てが晴朗に澄み渡っている。
by. 桜井章一氏
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灰とはすべてが燃えて土に還った状態のものである。
きれいなものも汚いものもすべてがリセットされて
ゼロに戻った状態ともいえる。
火鉢の灰の白さは不純なものが一切取り除かれた、
何か純なものをも表している。
そんなことを感じさせるものが私にとってはあるのかもしれない。
by. 桜井章一氏
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煙草は世間では公害を撒き散らすものだが、
私にとっては何か不純なものを燃やし、
灰にしてくれる浄化装置のようなものともいえる。
もしかしたら私は煙草の先っぽで、
自分のなかの小さな悪を日々、
チリチリと燃やしているのかもしれない。
by. 桜井章一氏
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「腹をくくる」ことは、
そもそもある態度を「貫こう」と決める行為である。
だが、「貫く」ことが結局かなわないと、
そのために間が抜けてしまうのである。
by. 桜井章一氏
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そもそもそんな決断の仕方は力が入りすぎていることに問題がある。
力が入りすぎると、どこかで必ず心は折れるものである。
開き直るというのは、いうまでもなく弱さの裏返しである。
開き直った直後は瞬間的な勢いを得ることもあるが、
次第に元の弱くて駄目な状態に戻ってしまうのが関の山だ。
by. 桜井章一氏
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人はそもそも自分の存在にいかなる根拠もないことが
耐えられないからだ。
何かを決めるという行為は、
足元をしっかりさせ自分という存在を落ち着かせたい
という動機をどこかに孕んでいる。
by. 桜井章一氏
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それゆえ、優柔不断とは違った「決めない」という姿勢は、
ある種の強さに通じてくる。
黒か白かでなく、その間で佇む。
そんな「決めない」柔らかさを持っている人は、
けっして「腹をくくる」ことはしないだろう。
by. 桜井章一氏
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腹は「くくる」のでなく、「開く」べきものだ。
ようは腹を柔らかくして対象と接し、
それを受け入れるという意味合いである。
息をふわっと吐いて、腹を柔らかくしておくことが肝心なのだ。
by. 桜井章一氏
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日本の社会には「出る杭は打たれる」という風潮が昔からある。
同じ出るなら「出すぎた杭」になれ、とよくいう。
いわゆる憧れの人とか夢のような存在とは、
出すぎた杭になった人である。
by. 桜井章一氏
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もっとも出すぎた杭にはそう簡単にはなれない。
本心からやりたいことをやって出る杭になるのなら、
けっこうなことだ。
もっとも私自身は、
自分が出る杭にならないように努めている。
「頭が出たな」と思ったら、引っ込める工夫をしている。
by. 桜井章一氏
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私はあくまで雀荘のオヤジで通したい。
なぜならそれが、私が本心から選んで立っている場所だからだ。
うつむき加減になるときこそ目線を上げて
遠くをフワッと眺めるようにするといい。
うつむくと視野が狭くなって、
ますます落ち込みかねない。
by. 桜井章一氏
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視野を広くするとたくさんのものが見える。
そのなかに明るい材料があれば、
気持ちもじょじょに明るさを取り戻すに違いない。
by. 桜井章一氏
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人は考え込むと自然とうつむく。
もちろん、何かを思ったり、じっくり考えることもときには必要だ。
だが、うつむいた気分で考えても
思考は行き詰まってしまいがちだ。
うつむいた状態は体も硬くなり、呼吸が浅くなる。
by. 桜井章一氏
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