自分が選びたくて選んだものを大切にしてみたらどうだろうか

■群れない生き方 -ソフトバンク文庫-

何かを選択するとき、他の人たちがふたつ、
みっつのポイントを抑えているとすれば、
私はその他に五~六個のポイントをつかんでいるだけ。

みんなが捨てた色を選ぶことによって、
そこからいろんな気付きを与えてもらってきた。


by. 桜井章一氏

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多くの人は自分の持っている価値観や都合、
損得勘定によって取るべき色を選ぶのだろうが、
私はそういった基準で何かを選ぶことはない。

そうした損得勘定や都合だけで選んだものは味もそっけもない。


by. 桜井章一氏

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しかしまわりに流されることなく、
自分が選びたくて選んだものに接していると、
その後からじわじわと味が出てくる。

私はそうやって自分の選ぶべき道を見つけては、
その険しさを味わいに変えて生きてきた。


by. 桜井章一氏

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ただ、私は我が道を行く自分の生き方に納得している。
もちろんそこに後悔などはない。

世間を見渡すと、ほとんどの人の根っこには
「なるべく不安じゃない方に」とか「怖くない方」
「なるべく嫌な思いをしない方」といった気持ちがある。

私がなぜまわりの人たちとは違う選び方をするのか、
それは私にもよく分からない。

先述したように「根っこが違うから」としか言えない。


by. 桜井章一氏

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険しい道を選ぶのはそういった性分がなければできないし、
真似をしようとしても無理だろう。

無理に真似などしようものなら、
間違った方向に進んでしまうことにもなりかねない。

だから私は私のような生き方を他の人には勧めないのだ。


by. 桜井章一氏

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君も、そうした当たり前の時代にあって、

後悔ばかりしているというのなら、人と違っていようが、

自分が選びたくて選んだものを大切にしてみたらどうだろうか。


by. 桜井章一氏

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人間は動物の一種であり、
動くことで命を繋いでいる。

目立つからといってその人が「存在感のある人」だとは私は思わない。

存在感は、その人の内側から滲み出てくるものである。


by. 桜井章一氏

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私にだっていい存在感もあれば、悪い存在感もある。

ただ、そうやっていろんな存在感を持ち合わせつつも、
その中の”いい”存在感をなるべく出していこうとすることが
大切なのではないだろうか。


by. 桜井章一氏

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人間は動いていて、命があるから存在感も持つことができる。

動きが止まるということは”死”を意味しており、
人の存在感は動きが止まることで消えていく。

学校の教育、会社で教えられることは
すべて規則やマニュアルに則ったものだ。


by. 桜井章一氏

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だが、”人生”を歩んでいく上で次々と現れるアクシデントや障害、
壁といったものに対処法やマニュアルは存在しない。

人は動き続けることで存在感とともに、
目の前で起こったアクシデント、トラブルといったものに対しての
対処法を身に付けていく。


by. 桜井章一氏

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何か起こったときに素早く動いたり、
解決の糸口をいち早く見つけたりするためにはセンスと経験が必要であり、
その積み重ねがその人の存在感となって現れてくるのだ。

私はまわりの人たちに対して「ありがたいな」という感謝心はあっても、
愛想笑いはしないし誰かに媚を売ることもない。

そんな恥ずかしい真似は私には到底できない。


by. 桜井章一氏

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今の日本人は”恥の文化”を完全に失ってしまった。
これは西欧にはなく、日本だけにあった”貴重なもの”だった。

真っ当な存在感、嘘っぽくない存在感を身に付けるには、
“恥”という感覚を取り戻すことこそ大切なことのように思う。


by. 桜井章一氏

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■手離す技術 ~20年間無敗、伝説の雀鬼の「執着転換力」~ -講談社- 私からの提案は、 「負の部分を確認したら、それをまわ...

勝負には「ここぞ」という勝負どころがある。

私の考える勝負どころは自分が劣勢にある時、
ギリギリまで追い詰められた土壇場の時である。

勝負で戦うのは基本的に自分ひとりである。
誰かを頼りにすることはできない。


by. 桜井章一氏

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土壇場での勝負どころとなると、燃え盛る炎ですらも熱く感じなくなる。

「火事場の馬鹿力」という言葉があるが、
土俵際に追い詰められると人間は通常時にはない力を発揮するものなのだ。


by. 桜井章一氏

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勝負どころではその人の本性が現れる。
普段は隠している本性も、土壇場になると理性のたがが外れ、表に出てくる。

ただ、得てして普段気取っている人ほど、
土壇場で情けない姿が出てしまうのも事実である。

私はそんな追い詰められた状況の時こそ
「よし、一丁やったるか」とやる気が湧いてくる。

土壇場になると、持てる力を最大限発揮しようと
体のあらゆる感覚が冴えてくるのだ。


by. 桜井章一氏

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