風とは何か?ただ、自然の感覚に委ねた時に生まれる流れの様なもの

■運を支配する -幻冬舎新書-

だが逆境を、ただ逆境としてとらえてしまってはいけない。

逆境という言葉にしてしまった時点で、
何か大きな障壁が目の前にあって、
それを乗り越えなくてはならないという気分になる。


by. 桜井章一氏

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相当に厳しい状況に直面したときは、
そのようなとらえ方では、
エネルギーは持続するものではない。

結局は刀折れ矢尽きるという惨憺たる状態になって、
敗北するのがオチだ。


by. 桜井章一氏

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私自身、麻雀の勝負から離れた実人生において、
「これはきついな……、どれだけ耐えられるかな」
と思ったときが何度かある。

そんなときによく思い浮かべたのが、
自然の姿だった。


by. 桜井章一氏

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自然の本質はそんなものではない。
人の力などまったく及ばない究極の厳しさ。

それこそが自然の本質だと思う。

「きついな」「厳しいな」と思うときは、
そんな自然の厳しさの中に自分が置かれていることを想像してみるのである。


by. 桜井章一氏

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私たちが人生で遭遇する厳しさは、
自然のそれに比べればどうにかなるもの。

そうとらえれば、直面する厳しさに対しては、
敵というより自分を強くしてくれる味方なんだという余裕が生まれてくる。


by. 桜井章一氏

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そもそも厳しい状況というのは、
人生にはつきものである。

特別なものなどではなく、
あって当たり前なのだ。


by. 桜井章一氏

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そういう前提で人生をとらえたほうが、
人はいつも明るく幸せに生きるべきだという前提に立つ人よりも、
苦境に対して数段強く、粘りのある生き方ができると思う。

悩みをぶつけてくる人たちには、
共通して感じられるあるいくつかの傾向がある。


by. 桜井章一氏

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その一つは「~しなければいけない」とか
「~すべきだ」といった思考のパターンだ。

こうした思考の癖を持っている人は、
基本的に理想が高い。


by. 桜井章一氏

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■「一瞬の勝機」のつかみ方 ~生き方が勝ち方を決める~ -静山社- 逃げの気持ちを持った時点で、すでに負けは決まったようなもの...

いわく、人生はこう生きるべきだ、
人とのつき合いはこうしなければいけない、
社会は人を幸せにしなければいけない……。

だが、「~しなければいけない」とか
「~すべきだ」といった思考癖があると、
悩みを突き詰めて考え、
それにがんじがらめに囚われてしまう危険に陥りやすい。


by. 桜井章一氏

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また理想と現実の落差を切実に感じ、
抱えている悩みが不必要に深刻化する原因にもなりかねない。

これまでの人生を振り返ると、
ここぞというときには「風」が
いつも自分を前へ動かしてくれたように感じる。


by. 桜井章一氏

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では「風」とは何なのか?

自分でもそれを明確な言葉でいい表すことはできない。
ただ、自然の感覚に委ねたときに生まれる流れ
のようなものとはいえるだろう。


by. 桜井章一氏

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そんな「風」任せの生き方をしてきたおかげで、
苦しいことがあってもそれに強く囚われずに済んだのだと思う。

「なんとかしなきゃ」ではなく、
「なんとかなるさ」という感覚。

「風」はそういう感覚を運んでくれる。


by. 桜井章一氏

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「風」は自然体になった時に吹いてくる。

「風」が吹けば、
それに乗って身軽に次の場所に行ける。

「風」は間違いなく、
人生の風通しをよくしてくれるものなのだ。


by. 桜井章一氏

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便利に慣れすぎると、
人は生き物として退化していくと思う。

楽ばかりを求めていると、
人は成長しない。


by. 桜井章一氏

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厳しい状況を耐え忍んだり、
それを乗り越えていく力は育まれない。

苦しいことがあれば逃げ、
辛いことがあればごまかすなど、
いつも楽なほうに自分をおいていると、
成長する機会は永遠に失われてしまう。


by. 桜井章一氏

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