何よりも大事なのは、心をのびのびとさせることです。そうした心の土台をつくることです。そのためには、手間ひまかけることです

■子どもを幸せにする親、ダメにする親 -成美堂出版-

何よりも大事なのは、心をのびのびとさせることです。そうした心の土台をつくることです。そのためには、手間ひまかけることです

親や学校の教育でがんじがらめになり、
さまざまな大人の思惑で傷つき、
感情の歯車が軋み、
摩擦熱を発して焼け石のような状態になっている子がたくさんいます。

そんな子に向けてただ私は水をかける。
じゅっと一瞬で水は蒸発します。

それを人は徒労と言うかもしれません。

しかし、私は焼け石が
「いつかしっとりと濡れてくれたらいい」
という期待なんかしていません。


by. 桜井章一氏

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水をかけられた子もほんの一瞬でも水の冷たさを感じることはできるはずです。

ひんやりとした感じ、
「あれ?何か違うぞ」
と思える瞬間があればそれでいい。

感じられる一瞬に、
その子が自ら気づく学びの芽があるかもしれないからです。

「這えば立て立てば歩めの親心」
などと言いますが、
子どもにすくすく育って欲しいという親の切なる願いは、
いつの時代も同じだと思います。


by. 桜井章一氏

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でも、人間は促成栽培されるものじゃありませんし、
工場でものをつくるように効率よく育てようと思っても、
生き物ですから、無理があります。

やっぱりそこは手間ひまをかけるしかないんです。

孫がお菓子を崩すのに飽きたのは、
満足が得られたからです。

自分の遊びを心ゆくまで堪能したからです。


by. 桜井章一氏

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もし、「ダメ」と言われて途中で止めさせられたら、
そこに気持ちが残ってしまう。

「さえぎられた」という不満を自分の中に溜めてしまう。

むしろ、そういう些細なことにさえしょっちゅう満足を覚えられないで育っていくと、
「自分の気持ちを理解されていない」
という飢餓感のほうが肥大し、
情緒面に影響を与えます。

子どもを育てるには、
「生ものを扱っているんだ」
という気持ちがないといけないんだと思います。


by. 桜井章一氏

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親は手間をかけるのを面倒くさがるのではなく、
むしろ楽しむようにすればいいと思います。

子どもは大人のルールや考えの枠に入りたがりません。

なぜなら子どもの心と体はひたすら自由だからです。

それなのに親というのはつい専門家の言うことを真に受けて、
真っ白な心に大人の常識をたくさん入れようとする。


by. 桜井章一氏

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大人の常識で子どもの柔らかくて無垢な心に、
無闇に圧力をかける必要はありません。

何よりも大事なのは、
心をのびのびとさせることです。

そうした心の土台をつくることです。
そのためには、手間ひまかけることです。

壊れやすい生ものを前にしているんだという思いを忘れないことです。


by. 桜井章一氏

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教育やしつけというものは基本的に子どもに圧力をかけるものです。

だいたい力関係ですでに上にいるのに、
その立場の人間がさらに圧力をかけて何かをさせようとするというのは本来きれいな行為ではありません。

それに負けて子どもが
「ごめんなさい」と泣いたりして、
言うことを聞いたとしても、
子どもは本心から納得しているわけではありません。

逆らえない圧力に屈しているだけです。


by. 桜井章一氏

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親が力で押さえ付けようとするのは、
自分にどこか自信がないからです。

人工的な圧力は子どもの心に不自然な負荷をかけ、
それが強すぎると心をいびつにします。

たとえば、大きな木が一本でんとそびえていたり、
大海原で波がうねっているのを目の当たりにしたら、
圧倒的な存在感を自然に感じますよね。

こんな自然と同じような存在感を親は子どもに対して持てればいいんだと思います。


by. 桜井章一氏

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ふだんはあくまで力をかけるんじゃなく、
むしろ抜くような感覚で彼らに接しています。

力まず存在感をただポンと出しておけば、
周りは勝手に何かを感じてくれるものです。

自然な圧力は相手に抵抗させません。
素直に相手の中にすっと入っていけます。

力を込めて相手をなんとかしようとしなくても、
親というのは自然にしているだけで十分に存在の力を子どもに感じさせるものなのです。


by. 桜井章一氏

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「好きにしなよ」と放っておくのは、
たんなる無責任というものです。

「放る」というのは、
放っても子どもの目に見えない大きな囲みを周りにつくっておいてあげることです。

そうすると成長していろいろ悩んだり、
辛い思いをしても、「戻れる場所がある」
という感覚を持つことができます。

子どもが「ここにいれば安心だ」
と思えるのは、
あれこれ口を出さないけど、
ちゃんと見ている人がいることを知っていればこそです。


by. 桜井章一氏

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何か嫌な気配があると止まり、
自分にとって違和感のないところへ行きます。

「危ないからいけません」
と赤ん坊の行動をさえぎる前に、
その先に何があって、
どういう興味を持っているのか、
観察してみてください。

本当に止めさせなくてはいけないことは、
命に関わることだけです。

ちゃんと見ていれば、
一見とりとめもない行動の中で、
その子の性分が見えてきます。


by. 桜井章一氏

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盛りを迎える時節があり、
収穫するにはそれなりの時間が必要です。

時期に合わせて手を入れることが必要です。

子どもと接するのもそれと同じでそのときどきの旬のようなものがあります。

それを一歳のときに
「ダメ」と言ったところで、
当然、なぜ怒られないといけないのかわからなかったでしょうし、
自分のやったことに対する意味も考えなかったでしょう。


by. 桜井章一氏

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大人と子どもの価値観はまったく違います。

子どもは何よりもすくすく伸びやかに育ってくれたらそれでいい。

大人ができるのは、
それが邪魔されたり損なわれたりしないようにと見守ってあげるだけです。

先回りしていろいろと教えたり、
叱ったりするのでなく、
時期が来たら必要なことを言えばいいだけです。


by. 桜井章一氏

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しかし、知識や情報はどれだけ最新のものでも、
すでに起きてしまったことです。

それらはすべて過去のことで、
本質的には古びています。

新しいことは、
常に現場で起きています。

だから、私は知識や情報ではなく、
現場を直接肌身で感じ、
必要なことを判断するのです。


by. 桜井章一氏

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