■「一瞬の勝機」のつかみ方 ～生き方が勝ち方を決める～ -静山社-
成功者曰く！ -成功の秘訣は成功体験を忘れることにあり-
継続的な成長を遂げる企業のトップが、
その成功の秘訣を聞かれて、
「成功体験を忘れること」
と答えるのを耳にすることがある。
勝利の美酒は、
なかなか酔いが覚めず、
覚ましたくないと思うほど強烈にうまいのだ。
自分の勝利は常に美化されて、
いつしか心の澱となる。
虚心坦懐でいることは容易ではない。
by. 桜井章一氏
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相手の気持ちも考えずに勝ったと浮かれる者、
自分は強いとうぬぼれる者に、
次の勝ちはない。
自分の勝ちにしか意識が向かず、
まわりが見えなくなっているからだ。
by. 桜井章一氏
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自分が負かした相手をちゃんと見るといい。
敬意を持って。
敵がいてくれてこその勝負なのだ。
敗者がいて勝者があることを忘れてはいけない。
両者は一対でもあるのだ。
by. 桜井章一氏
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勝利の裏には敗者の悲しみがあると感じるようになってから、
私は「勝ち」にこだわる麻雀に虚しさを覚えるようになっていった。
「勝ちにこだわる勝負」ではなく、
「いい勝負」をすべきじゃないか。
それが私の得た答えだった。
by. 桜井章一氏
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長年勝負の世界に生きてきた人間の結論として、
「どうやったら勝てるか」ではなく、
「いい勝負をするにはどうしたらいいか」
を教えている。
勝つことだけを目的にするとき、
戦いの相手は打ち倒すべき敵であり、
勝利を阻む邪魔者である。
by. 桜井章一氏
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だが「いい勝負」を目標にすれば、
相手はともにゴールを達成するための同士であって、
そこには自然と敬意が生まれてくるはず。
もしも敵に敬意なんか払えない、
そんな気持ちなど全然理解できないという人がいたとしたら、
それは勝負と真剣に向き合い、
自分を研ぎ澄ます努力をしていないからだ。
by. 桜井章一氏
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自分が澄んだ境地に達していないから、
相手が同じ努力をしてきたことに思いが至らないのではないか。
楽して勝とう、
ズルして勝とうとする者は、
自分も尊敬できないし、
まして相手を尊敬することなど、
到底できない。
by. 桜井章一氏
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勝負には必ず流れがある。
どんな人間も、
この流れを無視して、
勝つことはできない。
勝負事も同じである。
流れにうまく乗ったときにのみ、
大きく飛翔できるのだ。
by. 桜井章一氏
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麻雀には、一局の中の小さな流れもあれば、
その日の勝負全体を左右する大きな流れもある。
場に流れている「風」を感じて、
それが順風であれば大切に乗っていけばいいし、
逆風のときはやりすごすほかない。
嵐に逆らって無理矢理前に進もうとするのは自殺行為に等しい。
by. 桜井章一氏
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私は、いわゆる定石というものを過信しない。
それよりも私は、
場の空気や流れを感じて打つ。
流れは読めるものではない。
風や水の動きを正確に把握することができないのと同じように、
勝負の流れも、
ただ感じるとしか言いようがない。
by. 桜井章一氏
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流れや風は、変わるもの。
だから耳を澄まし、
「感じる」しかない。
そして自分のほうでも柔軟に動きながら、
対処しなければならない。
by. 桜井章一氏
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ゲームも世の中も人生も、
定まっている要素などひとつもない。
要は、無限に変化する環境に、
融通無碍に対処すること。
本当にできる人間は、
敵までも自然と味方につけてしまうものではないかと思っている。
by. 桜井章一氏
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運が悪いときはあきらめるほかないのか。
運はいつまでもひとところに同じようにとどまってはいない。
私の経験から言えば、
運は必ずめぐってくる。
誰にでもめぐってくるのだ。
自分が揺れたり驕ったりせず、
ちゃんとしていれば、
運は順繰りにやってくる。
by. 桜井章一氏
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だが、多くの人は待ちきれない。
待ちきれず、投げやりになる。
あきらめる。
強引に持っていこうとする。
そして、自滅する。
by. 桜井章一氏
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そういう人は、
運の動きを感じることができないのだ。
運は変わるものだとわかっていれば、
運が来ても油断しないし、
運がなくなっても焦る必要がないはずである。
by. 桜井章一氏
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