■「一瞬の勝機」のつかみ方 ~生き方が勝ち方を決める~ -静山社-
たとえば、あなたが勝ちたい一心で勝負に臨んでいるとしよう。
あなたはいま、どんな心境だろうか。
どうやったら相手より有利な立場に立てるかと考える――。
相手の弱点は何かと思案する――。
相手がミスをしてくれないかと願う――。
つまるところ、あなたの頭は相手のことでいっぱいだ。
by. 桜井章一氏
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勝ちたいと思う相手は、
いま目の前にいる敵なのだから、無理もない。
敵を凌駕して、踏み越えて、勝ちに至る、
それがあなたにとって勝ちのイメージだろう。
だがそれでは、相手に依存し、
相手のフィールドで戦っていることにほかならない。
by. 桜井章一氏
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敵をうかがい、敵のペースに合わせている限り、
自分の戦いとは言えず、
勝つことなどとてもおぼつかないだろう。
つまり、ただ相手だけを見ているのでは、
勝てないということだ。
by. 桜井章一氏
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そもそも自然界に「勝ちたい」という思考は存在しない。
自然界の動植物は本能で生きているだけで、
負けイコール死ある以上、
そこには「負けない」という普遍のスタンスがあるのみである。
by. 桜井章一氏
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「勝ちたい」が敵ひとりに照準を合わせて一点突破の姿勢であるのに対し、
「負けない」はもっと大きな全体観を必要とする戦いと言ってもいいかもしれない。
負けられない戦いはたくさんある。
負けないだけで精一杯だ。
by. 桜井章一氏
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これが本当の「負けない」生き方の姿である。
負けなければ、すなわち生きていればいいわけだから、
そこにはおのずと一定の限度が生じる。
手当たり次第に相手から奪うということはしない。
闘争本能は、必要に迫られたときにだけ出てくるものである。
by. 桜井章一氏
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それに対し、人間が持っている「勝ちたい」気持ちには限度がない。
そして勝負をつづけるなかで「勝ち」が重なってくると、
欲望はどんどん膨らんでいくのだ。
勝っても勝っても、これでいいということがない。
by. 桜井章一氏
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では自分に負けないとは、具体的にどういうことか。
まず一番わかりやすいのは、逃げずに正面から戦うということだ。
小手先のテクニックでその場を切り抜けようとすることは、
たとえ敵には勝てたとしても、自分との戦いにおいては負けである。
テクニックなしで敵に負けたとしても、
自身の不安と恐れをねじふせたことで、
自分との勝負には負けなかったわけだ。
by. 桜井章一氏
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嫌いなものから尻尾を巻いて逃げる弱さ。
弱さを見せたら負け、が勝負の世界だ。
戦って負けるならまだしも、
私なら、「嫌いだ」「つまらない」と自分が否定するものに対して
負けを認めるようなまねは絶対にしたくない。
勝ってから辞めても遅くはない。
by. 桜井章一氏
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自力で戦うことに不安を抱き、
負けてしまうのではないかと恐れるから、
汚いことに手を染めてしまうのだ。
自分に弱点があることが分かっているから、
そんなことをやってしまうのである。
by. 桜井章一氏
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汚い手を使うことで、力も心も弱いことをさらしてしまったわけだから、
それを封じられたらあとは負けるほかないのである。
まずは逃げないこと。
負けない戦いはそこから始まる。
by. 桜井章一氏
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「勝負は時の運」という言葉がある。
これは普通、
「勝敗はふたを開けてみるまでわからず、必ずしも強いものが勝つとは限らない」
という意味で使われるが、
私はこれを「時の運を持つ者が勝負を制する」と読む。
by. 桜井章一氏
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時は、誰の身にも平等に、普遍に流れている。
その「時」を味方につけるには、
常に時をとらえてやるべきことをやるという姿勢が大切だと思っている。
時間に遅れる「間に合わない」人間は、
「時」に制せられる側にまわってしまうだろう。
by. 桜井章一氏
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忙しいことを言い訳にする人もいるが、
そういう人は自分の時間だけが貴重で、
相手がただ待つことだけに費やしている時間は
さほど貴重ではないと思っているのだろう。
そういう約束の二枚舌みたいなことをしないためには、
約束を他人と交わすのではなく、
自分とするものと考えることだ。
by. 桜井章一氏
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人は毎日いろんな約束をするが、
守れなかったときは言い訳したりごまかしたりして、
その責任から逃れようとする。
だが相手が自分なら、言い訳もごまかしも無意味だ。
自分の心にそんなものは通用しない。
by. 桜井章一氏
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