いいことも悪いことも、全部自分の中にある。「自責の覚悟」とは、「自分で全責任を持つ」ということである。また、しっかりとその責任を負えるかどうか

■わが遺言 ~勝負の鬼が辿りついた50の境地~ -ポプラ社-

でも私は、
世間の人たちから見れば社会の片隅に位置する
“雀荘のオヤジ”の道を選んだ。

社会のどんな組織にも属さない今の立場は私にとって、
とても居心地がいい。

そんな今の立場(人脈もないので誰にも頭を下げる必要がない)が私自身にとても合っていると感じている。

今の社会で豊かになるには、
米つきバッタのようにあっちこっちで頭を下げていかなければならないのだろう。


by. 桜井章一氏

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でも、私はそんな生き方は真っ平御免である。

かつて日本には、
人様に迷惑をかけない、
最低限のモラルは守るといった
「恥の文化」があったが、
今は電車の中で女性が平気で化粧をする時代である。

必要以上に自分をよく見せる必要はないが、
「恥さらしなことはできない」
という気概を持って生きるのは男女ともにとても大切なことだと思う。

恥を知っているからこそ、
男として、そして人間として、
少しでも恥ずかしくない生き方をしようと思えた。


by. 桜井章一氏

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この世には、人としてやってはいけないこと、
恥ずかしいことは他にいくらでもある。

それを決して勘違いしてはいけない。

学校での道徳の授業は、
命を大切にする心や善悪の判断といった規範意識を育てるために行われているというが、
実際のところそれが本当に子どもたちの心に何かを芽生えさせているのだろうか?

国や地域によって言葉が異なるように、
文化も異なれば、
常識も異なる。


by. 桜井章一氏

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そうなれば当然のことながら倫理、
道徳観といったものも国や地域によって異なってくるだろう。

倫理や道徳とはもともと、
地縁をベースとした小さな共同体における決まり事のようなものが出発点にある。

本来は人々がよりよい暮らしができるように暗黙のうちに守られるべき対象であって、
明文化して上から押し付けるようなものではないと思う。

今後、地域内での大人と子どもたちの交流が劇的に増えるとは考えにくいことから、
社会における学校での道徳教育の比重はこれからもより一層増していくのだろう。


by. 桜井章一氏

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しかし、学校で教える杓子定規な倫理道徳観ばかりが横行することになったら、
頭の固い、融通の利かない人間が増え、
ただでさえ偏った社会のバランスがさらに崩れるのではないかと私は危惧している。

倫理道徳観のバランスを保つには、
「自分は正しいんだ」
と自信過剰になってもいけないし、
「自分はなんて悪いやつなんだ」
と自分を戒めたり、
自己否定ばかりしていてもいけない。

自分を否定したり肯定したり、
どちらか一方に偏ることなく、
両極のものを自分の中に持っていればバランスがとれる。

いいことも悪いことも、
全部自分の中にある。


by. 桜井章一氏

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■死をおそれない生き方 -主婦の友社- 私は"悪いこと"から生まれる物事の方がとても大切だと思っています。みなさんは"心理"で動いてし...

すべてのことは他人事ではないという感覚を持つことが大切だ。

私は新聞やテレビニュースでどんな悪人を見たとしても
「俺には関係ない」とは思わない。

「あ、俺の中にもそういうところがあるんじゃないか」
と常に心の中を探っている。

「ひどいやつがいるなぁ」では済ませず、
「自分にもそういうところがあるのではないか?」
と考えることもまた、
倫理道徳観を培っていく。


by. 桜井章一氏

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学校ばかりに頼らず、
一人ひとりがそのようなバランス感覚を養っていくことが重要なのだ。

私も雀鬼会のリーダーとして30年近く活動をしてきたが、
「リーダーの資質」として欠かせないものを挙げるとすればそれは
「自責の覚悟」ということになろう。

「自責の覚悟」とは、
「自分で全責任を持つ」
ということである。

起きたことのすべて、
とくに悪いことが起きた場合、
それはすべて自分の責任である。


by. 桜井章一氏

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また、しっかりとその責任を負えるかどうか。

その覚悟がなければ、
リーダーになってはいけない。

リーダーは役割としてどう考え、
どう動くべきかと発想するのではなく、
まずすべての責任は自分にあると考えることから始まる。

責任を深く自覚すれば、
おのずとどう考え、
どう動くべきかが見えてくるはずである。


by. 桜井章一氏

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■ 図解 雀鬼流「運に選ばれる」法則76 ―運とツキに好かれる人になる -宝島社- 己を知るのは実に難しい。「満足」は人の目に影響され...

家族に起こったことの全責任は私にある。

仮に子どもが非行に走ったとしても、
あるいは犯罪を犯したとしても、
その責任は家長である私にある。

雀鬼会の道場で起こったことも、
すべて私の責任である。

道場生の誰かが何かを起こしたとしても、
責任は私にある。


by. 桜井章一氏

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何につけても、
私は常にそう思うようにしている。

最近つくづく感じるが”指導”は怖い。

「指導というのは人をいい方向に導くこともあれば、間違った方向に導いてしまうことだってあるのだ」と。

指導者がよかれと思ってやったことなのに、
相手を悪い方向に導いてしまうことがままある。


by. 桜井章一氏

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師弟関係とも言えるそんな関係が世の中には数多あるのだろうが、
実際に「指導を受ける側」をいい方向に導ける指導者など数えるほどしかいないのではないか。

世の中の指導者のほとんどは「指導を受ける側」
を悪い方向へ導いてしまっているのではないか。

もし、私が道場生たちを悪い方向へ導いているのだとしたら、
それは”罪”である。

世の指導者たちは、
「指導はいくらでも罪にもなり得る」
ことを肝に銘じる必要があるだろう。


by. 桜井章一氏

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道場生たちには
「俺の言っていることは全部嘘だよ」
「俺はインチキだから」
とたまに言ったりもしている。

そういう発言を入れ込まず、
「俺こそ真実だ」
などという指導をしていたら、
それこそ道場生たちを間違った方向に導くことになってしまう。

これからも、私は毎日そう自問しながら、
ヤジロベエのようにバランスを取りながら指導を続けていこうと思う。

“怖い”という感覚は動物にとってもっとも忌避したいものであり、
残虐な行為を見せられた側は、
恐怖を避けるために暴挙に出る側に従わざるを得なくなる。


by. 桜井章一氏

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つまり、恐怖によって人々を抑え込むやり方は権力者たちの常套手段であり、
その権力を行使する体制の側の人たちにとっては、
残虐な行為もむしろ「正しい行為」
として認識されているのである。

人間は現実の苦しさを増す世界に恐怖を感じて、
別次元の世界に逃げ込もうとする。

「あっちの世界にいけば助かるんじゃないか?もっと楽になるんじゃないか?」

イスラム国の戦士のように恐怖に従って
“狂”の世界に入り込むもの、
反対にスピリチュアリストのように恐怖から逃れようと
“狂”の世界に向かうもの。


by. 桜井章一氏

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この2つは合わせ鏡のようにどこか根っこでつながっているのだ。

その時代、その時代で正当性のある革命を成し遂げた人は偉人とされ、
敗れ去った少数派の改革者たちはテロリストとされる。

やっていることは同じなのに、
視点が変わるだけで善と悪に区別されてしまうこの現実こそが、
人間のエゴ、身勝手さ、
愚かさを端的に表しているのではないだろうか。

個人的には「お前たちは二度と戦うなよ」
とされた憲法があってよかったと感じている。


by. 桜井章一氏

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