■人は八割方悪である -竹書房-
運は決して複雑さの中にあるのではなく、シンプルな状態の中にある。「素直」と「勇気」という心構え
感性を取り戻し、
それと一体化した時の麻雀は、
近代以降の知識や常識ではとてもとらえることができないエネルギーを生み、
その時の自分や周りの状態が絵のごとく鮮やかに見て取れる。
そういった「ゾーン」（注：トップアスリートが競技中に入る極限の状態。
周囲がスローモーションのように見えることなどがあるといわれる）
は長年の経験や技術から生まれるものではなく、
自然な力が作り出すものだ。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
俺にも常識を裏切るような現象が何度となく続いて起きたことがあった。
すべて考えるのではなく感じるままに身を任せたことで、
自分が念じることが現実となっていったのである。
信じるも者は救われるというより、
感じる力を強くすることで念がかなってしまう力のような気もした。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
彼ら（イチロー、中田英寿）は一流選手の領域を守り続けるために人の何倍も厳しいトレーニングをこなす。
そして自分の身体や気持ちの中に高めたものを、
他人との触れ合いで取られたり使い込んだりして、
自分のプレイに支障をきたすことを避けるためにそうしているにすぎないのであろう。
そういう時には決して緊張感がみなぎっているわけではない。
むしろ本人はリラックスした状態であることの方が多いのである。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
麻雀でそんな状態になった時など、
相手の第一打だけで最終形が瞬時に見えたり、
相手の切り出す牌やツモっていく牌がわかってしまうこともあった。
こんな状態を何度も何度も経験したが、
ゾーンを自分から作り出すこともあれば自然にゾーンに入り込んでいる時もあったし、
ゾーンの方から近づいてくることもあった。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
麻雀というゲームでは、
まず厳しさの中に身を置き、
それを素通りして厳しささえ感じなくなった時、
意識や思考が通常とはまったく別のものとなって現れる。
考えることなく感じるままに打つことで五感が研ぎ澄まされ、
思考や行動が赤子のような柔らかさを取り戻した感覚になっている。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
和了と振り込みの両方を素直に受け止め、
振り込みだけ和了だけという偏りを求めず、
流れの中で振り込んだら和了るという状態を必死で追い求めていると、
必ず強さを身につけられる。
振り込みが破壊なら和了は再生だ。
破壊と再生を繰り返すことで、
強い麻雀が打てるようになるのです。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
人類の一部が便利と利用という観念に侵され、
その病理にむしばまれ、
知識や情報に絶対的な価値が与えられた。
右を見ても左を見ても、
上を向いても下を眺めても、
今の社会には何か変だという印象を受けるものばかり。
まともな方向性などまったく見出せない現状になってしまっている。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
文明を求め過ぎたあまり、
この世には人間が人間として生きるために必要な以上のものがあり余っている。
人間らしさの限度を超えた過剰なものを手に入れることを能力といい、
それをよりたくさん手にすることができた者を権力者というらしい。
そしてそれの姿は人間らしさを失った結果でしかないことに、
だれも気づかない。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
知識や情報に頼らず感性を取り戻すことによって、
この文明社会も大きく違って見えるものである。
便利と利用という観念にとらわれず、
そこから生まれる楽発想を離れると、
厳しい現実が存在することがわかる。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
その厳しさを自然なものとして生きることが、
この世に与えられた生命の根源というものだろう。
毎日の思考や行動を律して厳しさを受け入れると、
自然界に生きる動物に近づく感覚を得られる。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
大昔の人々は、
数少ない大切なものを必要として生きていた。
いつしか人間だけは余分なものを求めすぎるようになってしまった。
年老いた人間が新しい複雑な機械についていけないように、
時代はいつも先へ進んでいる。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
麻雀を打ち続けてきて感じることがある。
麻雀は、手役とか点数計算の方法や打法など、
様々な「型」をもつゲームであるように思われがちだが、
それを複雑なものととらえると、
麻雀は多くの思考が必要とされ、
打つ者も思考に頼るようになる。
だが自分が最高の状態の時、
物事がうまく進んでいて調子がいい状態の時、
運を呼び込めている時は、
すべてシンプルになっているものだ。
複雑なものは消えてなくなってしまっているはずである。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
人は運のよさを求める。
運は決して複雑さの中にあるのではなく、
シンプルな状態の中にある。
それをつかむために、
雀鬼会では「素直」と「勇気」という心構えを教わる。
その中に運を導く道があるという感覚を身につけていくのである。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆
文明人が作り出した余分なものや複雑なもののとらえ方を捨て、
人間の中にあった潜在能力を引き出すことで、
人間は自然界の生き物に近づき、
現代人が失ってしまった生き物としての強さや力が感じ取れるようになるのです。
人間はどんな動物より弱い生き物としてこの世に存在しているのかもしれない。
それを進歩だ文明だというもので補ったりひた隠しにして生き延びようとするが、そのぶん人間は弱さの方に突き進んでいる。
by. 桜井章一氏
☆*:.｡. *･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･’*ﾟ▽ﾟ*’･*:.｡. .｡.:*･゜ﾟ･* .｡.:*☆