掃除という行動からは、自ら気づき汚れをなくそうとする感性が生まれる

■人は八割方悪である -竹書房-

掃除という行動からは、自ら気づき汚れをなくそうとする感性が生まれる

麻雀でも他のことでも、
自然体になる時がベストの感覚なのだが、
それを自分から作り出し、
実際に行動に移せるヒクソンは、
やはり動物に近い強さを持った強い男なのだと感じる。

大河も山深い源泉の一滴から生まれるように、
犯罪にもその要因や源が必ずある。

そしてその段階で対応することが行政や社会には望まれる。
ちょいと前の日本には確実にそういう体質が存在していた。

犯罪が多発する裏には、
体制の諸問題が含まれているのだ。


by. 桜井章一氏

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人間の欲望が限りなく膨らみ、
「大」を求めて突き進み、
向上や効果や効率ばかりを優先したがゆえに、
きょうびの人は「小」の大切さを忘れている。

社会は利便性や効率ばかりを優先し、
警察当局も正義を全うするという本分を忘れ「検挙に勝る防犯なし」という効果・効率・成績主義に陥って、犯罪の抑止を怠ってきた。


by. 桜井章一氏

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人としての善悪という歯止めが失せ、
便利や利便の観念や効率主義が横行する限り、
これからも犯罪は起き、
日本国民全体に広まっていくことだろう。

人間が損得勘定で生きている以上、
犯罪はだれの身にも降りかかり、
だれもが起こすようになる。

犯罪は「得」の方へ変化してしまっているのだ。


by. 桜井章一氏

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今の人間は損得に敏捷に反応する能力を身につけ、
それを根っこに判断行動する。

世界には、
我々日本人が社会生活の中で忘れてしまった危険や差別や人種偏見などが確実に存在する。

世界の大国から被害を受けてきた人々が、
今度は加害者に回っているのだ。

ちょいと前日本で流行ったいじめでも、
いじめられた被害者がわが身を救うために加害者に姿を変える例は少なくなかった。

そんな構図があるのが人間社会の悲劇である。


by. 桜井章一氏

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経済大国だなんて、
たったひとつのことでしか自己を主張できない日本なんて国は、
地球人の間では金以外はまったく通用しない。

また宗教色の強い国ほど、
逆に差別や危険の多さが甚だしいのはなぜなんだろう。

宗教こそ人を救うはずではなかったのか。
まったく矛盾を感じる。


by. 桜井章一氏

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■生き残るヤツの頭の働かせ方 ~20年間無敗の雀鬼が明かした本質洞察力~ -アスコム- 「感動」という言葉がある。 「感じて...

ひとつの業界のトップという頂点を極めながら、
鍵山さんは自らの価値観を便所掃除に起き、
その基本姿勢を貫いてこられた。

一億三〇〇〇万の日本人が進歩という妄想にとらわれている中、
根っこの大切さを身をもって教えておられる。

現代の文明の中で、
人は確実に心というものを忘れ、
失ってきた。

そんな時代に掃除という基本の行動をとる。

心を取り戻す手段として、
誰にでも可能で大切な行動である。


by. 桜井章一氏

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きょうび、
社会はどこも汚れ乱れている。

見せかけだけの美しさを求めたがゆえに出てくる悪さを、
便所を磨いてきれいにすることで取り払い、
人間本来の大切な意味を思い起こさせる。


by. 桜井章一氏

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義務感からしか行動を起こせず、
権利ばかりを必要以上に通給する現代人には責任感というものが欠けてしまった。

現代人は、
発想という準備の能力には秀でていよう。

教育の発達により、
実行力もついているだろう。

だが、責任感の強さの現れである後始末がかなり欠如している。


by. 桜井章一氏

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掃除という観念と行動を取り戻すことで、
準備・実行・後始末の最後の部分がしっかりしてくるのだ。

経済的にだけ豊かになった日本人は、
汚いところに自分からは手を伸ばさなくなった。

掃除という行動からは、
自ら気づき汚れをなくそうとする感性が生まれる。

掃除も、
日本の美しい文化のひとつだったのだ。


by. 桜井章一氏

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鍵山さんの便所掃除こそ、
後始末という責任感を表し、
身と心を正す文化なのです。

上も下もなく自分の手で正していけば、
その行動は正の道に通ずる。

人間も便所と同じで、
放っておくと社会の毒気に当てられてどんどん汚れていく。


by. 桜井章一氏

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この世の中はどこを向いても汚ればかりだ。

社会の頂点を極められながら我が身を底辺に置こうとする人など稀有な存在だ。

我が身をいつも綺麗にしておられるから、
いつお会いしても余裕を持ち、
笑顔を絶やさず、
真正面を向いておられる。

傾いて生きている輩ばかりの今日、
姿勢がよい人とは、
鍵山さんのような方を指すのだろう。


by. 桜井章一氏

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物乞いをしているわけではないのだから、
土俵の下に金が埋まっているとか、
グラウンドに金があるから頑張って取りにいけなんて、
プロスポーツの世界では当たり前の指導こそ不純な導きである。

知識を悪用し、
欲望を餌にして人を導くことなく、
便所掃除というシンプルでナチュラルな行動で意味を正す。


by. 桜井章一氏

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自然界に遊びに行くと、
俺はそこに共有・共生・共鳴の存在を感じる。

人工的な都会に暮らす我々は、
あふれる情報や知識の積み重ねで身も心もバラバラにされ、
自然のバランス感覚を失っている。

山海の生命の豊かさに触れると、
闘争や競争の論理を超えた、
共に生きるためのバランスや生命のリサイクルを感じる。

そこにはまず個があり、
個が共生することで生命を保っている。


by. 桜井章一氏

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個性を伸ばすなんて糞にもならない教育方法が流行り、
いまや大人も子どもも男も女も、
自分勝手で身勝手な人間ばかりになってしまった。

人には与えられた性格はあるだろう。
だがその性格は歪んでいたり傾いていたり変だったりする。

それを直すのが教育や指導というものなのではないか。

歪んだ個性のまま生きている奴を直そうとしても直せないことの方が多い。
個性に逃げ込んでいるからだ。


by. 桜井章一氏

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