■人生を変える美しい勝ち方 -宝島社-
つまり集中とは「拡散」なのです。不調な時こそ、どんだけ踏ん張れたか、何を工夫したか、そんなことが財産になるのです
それは前を見ているだけでなく、
聴覚や嗅覚、
皮膚も含めた五感すべてで周囲の音や匂いを感じ、
さらに本能的な第六感まで使って気配をとらえているからです。
集中を一点から、
身体をとりまくすべてという円に広げていく。
これが私が思う本当の集中のあり方です。
円に広げる集中。
つまり集中とは「拡散」なのです。
by. 桜井章一氏
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拡散していけば、
一つのことにとらわれずに、
一度にいろいろなことが出来ます。
ぼっとした感じで花瓶や絵の全体を見ているその感覚は、
池に石を投じた際、
水面に波紋が広がっていくのを眺めているあの感覚にも似ています。
さらに花瓶と絵をとられた視界の意識を、
さらに身体を要した扇のように広げます。
そうやって身体の前方に半円を描くと、
そこからあとは自動的に身体の後方の半円がぐるりと描けて円になります。
by. 桜井章一氏
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これが集中の最高の姿なのです。
ものごとにはすべて「準備・実行・後始末」があります。
このサイクルをきちんとする習慣をつけることが、
勝負強さを作ります。
後始末はそれをすることで完結するわけではないのです。
by. 桜井章一氏
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きちんと後始末をすれば、
次の準備へつながってきます。
準備・実行・後始末はそれぞれどこかに偏っていたはダメです。
後始末をちゃんとすれば、
次の準備に素早く取りかかれます。
準備が不十分であれば、
実行の内容も満足いくものにはなりえません。
by. 桜井章一氏
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勝負事でも仕事でもいい心の状態で準備をしっかりすることが、
いい実行につながります。
内容がよければ、
ミスや歪みも少ないので、
後始末も手間がかかりません。
反対に実行の内容が悪ければ、
後始末がスムーズにいきません。
やる気が起こらなくなってそのまま放り投げてしまうこともあります。
by. 桜井章一氏
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後始末をちゃんとやるかどうかで、
次の準備に差が出るわけです。
ものごとは円の感覚ですることが大事ですが、
後始末をきちんとすることでその人の行動は円になります。
準備だけで実行がなければ点だし、
準備と実行だけなら線です。
後始末が入って円になるのです。
円は強い形です。
by. 桜井章一氏
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つまり円を次々と連続させる人は強いのです。
麻雀を打っている時、
私は相手の牌を切る音で調子がわかります。
そんな時、私の目は牌を見ながらも、
同時に見ていないような感覚があります。
目を半分閉じるようにして耳を澄ましています。
by. 桜井章一氏
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それは耳で見るような感覚というか、
体の内側にある絵を開いていくといった感覚です。
本来は全身の感覚を柔らかく持つほどボールはとらえやすいものですが、
目に頼り過ぎるとかえって出来なくなるのです。
つまり、感じる力に空きが出来てしまうのです。
反対に耳を澄ませば全身の感覚が立ち上がって、
鋭敏にさまざまなものをとらえだします。
by. 桜井章一氏
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勝負には流れがあります。
その流れは気配となって場に現れます。
目ではその気配はとらえることが出来ません。
しかし、耳を澄ませば、
相手がどんな運量をもっているか、
どんな精神状態か、
そうしたことが透き通るように心の目で見られるようになるのです。
環境は絶えず変化していくものなので、
そうした勝ち負け自体、
けっして固定されたものではないわけです。
by. 桜井章一氏
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しかし、自分さえ勝てればそれでいい、
周りはどうでもいいという感覚、
分をわきまえない見境のなさ、
手段を選ばない勝ち方は、
粋とは無縁の卑しいものです。
弱さが根底にある勝ち方は、
このようにいびつで品に欠けます。
全体が循環していつまでも潤うのが、
バランスのいいあり方です。
勝負においてもこうしたバランスのセンスがあることが、
粋なのです。
by. 桜井章一氏
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よく言うのですが、
私は反対に「不調こそ、我が実力」と思っています。
不調が基準になれば、
そうなっても、
あわてることはありません。
自分はまだまだと思って成長の伸びしろが大きくなります。
人間は調子のいい時だけ都合よく勝負するわけにはいきません。
by. 桜井章一氏
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調子が良かろうと悪かろうと、
いつだって仕事の勝負があったり、
生活の勝負があったりします。
肝心なことは、不調な時に、
その人がどれだけのことが出来るかです。
好調な時に出来ることより、
不調な時に出来ることのほうが値打ちを持っています。
不調な時こそ、
どんだけ踏ん張れたか、
何を工夫したか、
そんなことが財産になるのです。
by. 桜井章一氏
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私は「運は求める」ものではなく、
普段からしかるべきことをやっていれば
「運が人を選ぶ」と思っています。
それと同じように、
勝負における「勝ち」も求めるのではなく、
「勝負が人を選ぶ」という感覚を持つべきだと思います。
勝負はとりわけ、
しかるべきことを普段からやっている強い人を選びます。
強い人は、基本動作と勝負に対する心構えや体構えがしっかり出来ています。
by. 桜井章一氏
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恋愛において、
本当にモテる男性は黙っていても女性に選ばれるのです。
やたらガツガツと女性に向かっていく人は、
どこかモテる力が弱いからそうしているわけです。
それと同様、
「勝ち」をがむしゃらに求める人もどこか弱さがあるのだと思います。
勝つことにこだわらず、
「勝負に選ばれる」感覚を普段から持てるようになれば、
その人は自然と強くなっていくと思います。
by. 桜井章一氏
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