強者と弱者の違いがあるとすれば、それは状態の悪さを修正する力があるかどうかにかかっている。修正ができる者は、ものごとや人間の大切さを知ることができる

■雀鬼流 無敵の勝負論 -青春出版社-

強者と弱者の違いがあるとすれば、それは状態の悪さを修正する力があるかどうかにかかっている。修正ができる者は、ものごとや人間の大切さを知ることができる

勝負において大切なのは、
失敗をしないことではない。

強者と弱者の違いがあるとすれば、
それは状態の悪さを修正する力があるかどうかにかかっている。

状態が悪かったり自分が失敗したりしたら、
最初にすることは簡単だ。

まずその事実を自覚し、
認めるのである。


by. 桜井章一氏

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そして自分が間違っていたことがわかったら、
その結果を曖昧にするのではなく、
一度罰を受けなくてはならない。

罰を受けてから立ち直るのだ。

ミスを認め、罰を受けなければ、
自分の悪さはなかなか自覚できないのである。

罰を受け、
しっかりと自覚をして初めてそこからもう一回やり直すのだ。


by. 桜井章一氏

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そんな時に本当の集中力も生まれてくる。

間違ったことをしたらその罰を受けなければ、
修正力は決して身につかない。

ミスをした、すぐに修正ではなく、
ミスをした、それを認めて罰を受ける、
そして修正するという流れだ。

自分のミスを自覚しなくてはいけないのと同様に、
自分の状態もはっきりとわかっていなくてはならない。


by. 桜井章一氏

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勝負に向いているのは、
何ごとにもはしっこい敏感な人間である。

ミスがまだボヤくらいのうちに消すことができれば、
受ける側も小さくてすむから立ち直りも早い。

それを責任逃れしたり人のせいにしたりして、
罰を受けないまま進もうとすれば大火になってしまう。

修正はリセットではない。
あくまでもリペアすなわち修理する感覚で行う。


by. 桜井章一氏

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すべてを放り出していったんチャラというのではなく、
我慢をしながら手を加え、
工夫をして治していくことが大切なのだ。

そのためには自分を律することも必要だ。

もちろん我慢というのは好きなものを我慢するのでなければ意味がない。

自分を律するとは、
自分が好きなことを我慢するということだ。


by. 桜井章一氏

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■勝負の格言 -宝島SUGOI文庫- 緊張は取ろうとするのでなく、 柔らかくしようとすればいいのです。 硬く緊...

あくまで自分の意思で我慢するのだ。

そうやって耐えることが自分の力に変わってくるのである。

リセットを繰り返す人間には修理する力、
修正する力がなくなってくる。

政治や経済の仕組みの中でリセットだ買い換えだと誤魔化されるのではなく、
ものを大切にし、
自分の力で直していく。


by. 桜井章一氏

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その感覚を養わなくてはならない。

修正ができる者は、
ものごとや人間の大切さを知ることができる。

自分にも相手にも責任を取ることなく、
愛する相手の買い換えを簡単に決めてしまっているのである。

勝負においてはバランスと間合いがしっかりしていることが何よりも大切だ。


by. 桜井章一氏

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間合いとは、
相手に近づいていくことで計ることができるものだ。

間合いは外してはならないもの。

外さないために最も有効なのは近づくことに決まっている。

間合いを取るとは、
相手の中に踏み込んでいくことなのである。


by. 桜井章一氏

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近づくことで距離と時間が縮まり、
それが今につながっていくのだ。

また、麻雀ではツモって切るリズムやタイミングが大切である。

バランスを取って偏ったり倒れたりすることなく打つ。
そんな感覚を持っていることが大切なのだ。

つまりタイミングよく行動する者は、
運に近づくことにもなるのだ。


by. 桜井章一氏

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グッドタイミングの状態ならば、
間に合っていない人間よりは運にも恵まれているのだから、
勝負をするにはいいタイミングを逃してはならない。

ところが世の中の人の多くは、
自分からわざわざ間合いの外に逃げてしまう。

すなわちオリである。

勝負の本質が何かを考えれば、
勝負にオリが絡むこと自体おかしいのである。


by. 桜井章一氏

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勝負の場からオリない、
逃げないということ。

それが勇気や度胸の根源につながってくるのである。

勝負事は勇気や度胸がある方が勝つに決まっている。

弱気な人間だと、
打たれた時のダメージも大きい。


by. 桜井章一氏

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覚悟の定まった勇気ある人間ならば、
打たれても打たれてもまた立ち直って勝負することができるのだ。

気持ちがくじけて迷いが入ってくれば勝負には勝てない。

弱気でいればバランスの変化に対応しきれない。
バランスを崩せば間合いがわからなくなる。

弱気は迷いの元ともなっているのである。


by. 桜井章一氏

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私は学歴など屁とも思っていないし、
勉強して偏差値の高い学校へ入るというのは、
より多く分捕る人間になる手だてにすぎないのだが、
東大に入ったような子には勉強をやり抜くことに対する覚悟の強さは見て取れる。

逆に、あまり勉強をやってこなかった子を見ると、
集中を継続する力が弱かったり、
ふと気を抜いてしまったりするところのある子が多いようである。

勝負事にはコツというものがある。

コツは「骨」にも通じるもので、
勝負の骨格をなしている。


by. 桜井章一氏

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人間は筋肉ではなく骨に意識を持っていることが肝心なのである。

生きるコツ、
勝負に勝つコツ、
野球が上手くなるコツ、
ナンパが決まるコツ……
そんなコツすなわち骨の部分を大切にする気持ちが、
私には生来備わっていたのではないかと思う。

コツはセンスだといってもいい。
「気骨」というのはいい言葉だと思っている。

そして強い骨組みの中に遊びがある。

この遊びという感覚も大切だ。

暮らしの中で起こる様々なことでも、
遊びだと思えば楽しい。


by. 桜井章一氏

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