■雀鬼流 無敵の勝負論 -青春出版社-
感情も感覚も失わず、素直さと勇気を持ち続けることで、人は厳しい状況に対抗していくことができるのである。だが真の強者は経過を大切にする
人間関係とかいろんなことを深く考えたために調子が悪くなったのなら、
考えを浅くする他ないのだ。
私の考えなどシンプルなものである。
勝負が強さを競い合うのではなく単なる弱肉強食になってしまうと、
負けた者はもちろん勝った者にもいいものは残らない。
特にギャンブルにはそんな面が大きい。
by. 桜井章一氏
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とはいえそういう人だって、
学校の勉強や会社の仕事にも同様の悪い要素が入り込んでしまっていることには意外なほど気づいていない。
得たいという気持ち、
つまり所有欲を必要以上に膨らませてしまうと、
人間は必ず欲求不満に陥ってしまう。
欲望は希望というより不安の型を見せる。
欲望には限りなどないのだから、
当然それが満たされるはずがない。
by. 桜井章一氏
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相手に求め続けるのは、
人間同士の愛ではなく欲求から生まれてくるものである。
私は人間であって男であるという二つの楽しみや喜びを持っていたい。
私は二つを楽しみたいからこそ、
男らしく生きていきたいのである。
進歩だの文明の発展だのを求めてきた社会では、
便利を利用することが巧みな人間が幅を利かせているのだ。
by. 桜井章一氏
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だがそれ(日本はまだまだ金持ちの国)と反比例するように、
心は本当に貧しくなってしまった。
そんな人間は、
物質的な生活は豊かでも、
心が歪んでしまいおかしなことになっているのだ。
もちろん心豊かに生き、
その上で暮らしぶりも豊かになるような導き方をするリーダーがいればそれがベストだと思う。
そういう時(運に恵まれない)に必要なのは、
背水の陣の心構え。
by. 桜井章一氏
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ギリギリのところで勝負していく覚悟になってくる。
極限まで追い詰められた状況でもひるまないことで、
人には火事場の馬鹿力が備わってくる。
崖っぷちに立たされ後がないところから、
こうなったら前に出るしか道はないという気持ちになれるからこそ、
そこにどうにか助かる道筋が見えてくるものなのだ。
そこで(ギリギリの場面)引いたり逃げたりするのではなく前に出て行く。
by. 桜井章一氏
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自分が冷めてしまえば、
もう勝負はおしまいである。
感情も感覚も失わず、
素直さと勇気を持ち続けることで、
人は厳しい状況に対抗していくことができるのである。
相手に逆らう反抗ではなく、
どこまでもきっちりと対応していくことが勝負には肝要なのだ。
また、勝負に勝って得た利益に固執していては人間弱くなる。
by. 桜井章一氏
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勝負に限らず、
自分の地位や名誉や財産もそうだろう。
そんなものは人さまから盗んだものだくらいに思っていればいいのである。
麻雀の点棒も稼いだ金もそうだが、
それが預かり物だと思っている人間は、
今度はそれを人にお返ししようとか大切にしようとか、
謙虚な気持ちを保っていられるはずである。
勝負をやって誰かが得ていれば、
失っている者もいる。
by. 桜井章一氏
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所有欲や独占欲が強い人間が勝負に勝てば、
それは自分に能力があったからだ、
才能があったからだ、
人一倍努力と工夫をしたからだなどと、
自分を正当化していこうとするものだ。
そんな人間は、
今度は自分が失うことを恐れるようになる。
遊びの大切さを知っている人間は、
自ら楽しみを作り出すことができるのだ。
何もなくてもその場で楽しみを作れるのが、
遊び心がある人間だ。
by. 桜井章一氏
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何かに依存しなくてはならないのならば、
それは楽しみではないのだ。
そういう時は、
遊びすら真剣、
ガチンコがいい。
心の底から楽しめる遊びの中には、
やはり真剣という要素が入っているものだ。
そこに損得ずくの計算や邪心が混じると、
真剣な遊びの楽しさは損なわれてしまうものだ。
by. 桜井章一氏
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素直さや純粋さというものを根っこに置いておく。
それが童心ということにもなるのだろう。
大人も童心は忘れてはいけないものなのだ。
童心とは違って、
幼児性はわがままの塊なのだから、
それも当然だろう。
強者と弱者の違いはどこにあるのだろうか。
弱者はすぐに結果を求めたがるものである。
by. 桜井章一氏
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結果だけにこだわり、
結果だけで評価を下そうとするのが弱者の特徴である。
だが真の強者は経過を大切にする。
むしろ結果のことなどあまり考えない。
麻雀でも、
アガるために頑張るのではなく経過を一生懸命にやる。
だが経過に創意工夫があり一生懸命やっていれば、
その結果としてアガることが多くなるのだ。
by. 桜井章一氏
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経過を大切にしている人間の方が、
間違いなく強くなれるのだ。
現代の社会には本質的には弱い人間の方がずっと多いし、
そんな人間が自分たちが社会の上位にいられるような仕組みを考えている。
だから今の世の中自体が弱い時代を迎えているのだ。
勝負に臨む時には、
どんな人間でも緊張するし危機感を持つものである。
by. 桜井章一氏
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もちろんそれがあるから注意を払ったり用心深くなったりするわけで、
緊張感のない者は勝負では油断から負けてしまうことになる。
勝負に必要なのは、
緊張感の先にある緊迫感である。
奇跡のような現象を起こす元になるものこそ、
この緊迫感なのである。
準備が充分にでき、
勝負の過程を大切にしている者は、
内から起きる緊張感と同化し一体化して緊迫感の中に身を置くことができる。
by. 桜井章一氏
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ただ緊張感だけで行動していては勝負を外してしまうものだが、
緊迫した状況ではそれまで感じていたスピードを感じなくなる。
勝負の流れに乗ってしまえば、
早さを早いと感じることなく、
実際にはものすごい早さでことに当たっているのである。
流れに入り込む、
流れに乗るということで、
人は考えれないような力を出すことができる。
気流に乗った鳥は、
翼をさほど羽ばたかせることなく、
すごいスピードで滑空している。
大海を回遊する魚だって、
潮の流れがあるからこそものすごい距離を移動することができるのだ。
自然の力とはつくづくすごいものだと思う。
by. 桜井章一氏
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